不動産投資の法人化で得られる節税効果とは?5つのメリットを紹介!

不動産投資 法人化 メリット

不動産投資は法人化した方が節税効果が高まることがあるのをご存知でしたか?

今回は、不動産賃貸事業を法人化することで享受できる素敵な節税効果について詳しく解説します。

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1 不動産投資は法人化で節税になる!

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出典 :https://www.photo-ac.com/

結論から申し上げると、不動産投資は法人化した方が圧倒的に節税効果が高い可能性があります。

法人化することで、適用される税率面で優遇されるのはもちろん、個人では計上できなかったような項目を経費にすることができたり、減価償却費を自分で決められたり。。。などなどの法人固有のメリットが沢山あるのです!

もちろん、書類の準備や司法書士への報酬など一定の経済的・手続き的コストがかかってくることは留意しておきましょう。

しかしながらそれを差し置いても、法人化による恩恵の大きさを考えると検討の価値があるといえるでしょう。

2 法人化することによる具体的な節税効果とは

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「法人化することで節税効果が高まる」と言われても、なかなかイメージしづらいという方が多いと思います。

具体的には、不動産賃貸事業を法人化することによって、主に以下のような点で節税になると言われています。

  • 適用される税率の上限が低くなる
  • 任意償却ができるようになる
  • 役員報酬を経費計上できるようになる
  • 保険を活用した節税ができる
  • 赤字を最大で9年間繰り越すことができる

2-1 適用される税率の上限が低くなる

不動産賃貸事業を法人化することで、「法人税」が適用されることになります。

確かに個人事業主であっても、法人であっても所得に応じた税金が賦課されることに変わりはありません。

ただし、法人税は通常の税よりも税率の上限が低く設定されているのが特徴です。

比較のために、まずは個人事業主に対して課される税金から見てみましょう。

課税所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

表を参照してみると、0~195万円だと5%、195万円〜330万円だと10%ですが、330万円を越えると途端に税率が20%まで上がっています。

900万円を越えると33%、4,000万円以降はなんと所得の45%が税金として持っていかれるという仕組みです。

日本は所得の高さに応じて税率が高くなる「累進課税」方式を採用していますが、それにしても稼ぎの大半が税金として持っていかれてしまってはたまりません。

それでは続いて、法人税の税率を確認してしてみましょう。

資本金規模 所得金額 税率
1億円超 23.4%
1億円以下 800万円超 23.4%
800万円以下 15.0%
※赤字企業の場合 0 0

法人の場合は、資本金規模と所得金額に応じて税率が決定されます。

資本金が1億円を超える法人の場合は、所得金額問わず一律で23.4%の税率が適用されます。

資本金が1億円以下の場合には、所得が800万円を超えるか超えないかによって適用される税率が変わる仕組みです。

仮に個人事業主が年間2,000万円の所得であったとして課される税率は40%、一方同じく2,000万円の事業所得を計上した資本金1億円以下の法人の場合は23.4%ですので、その差は歴然。

両者の差はなんと16.6%にも及びます。

このことからも、法人の方が税制上は優遇されていることがわかりますね。

不動産投資事業による年間の収入が大きければ大きいほど、個人・法人の税率の開きも大きくなるため、法人化による節税効果が高まると言えるでしょう。

2-2 任意償却ができるようになる

不動産投資において経費計上の要となるのは、やはり減価償却費です。

減価償却とは、使用度や時間の経過によって次第に劣化し価値が減少していく固定資産について、価値の減少分を費用として損失計上する経理処理のことをいいます。

個人事業主の場合、減価償却費は法的耐用年数(償却期間)にしたがって全額経費化しなければなりません。これを強制償却と呼びます。

一方、法人の場合はというと、毎期の減価償却費を自分で決めることができます。これを任意償却と呼び、たとえば利益が多すぎた年は、減価償却費を多めに経費計上して利益を圧縮するなど調整を行うことができるのです。

例えば法人税だと800万円以上の事業所得で23.4%の税率が課されてしまいますから、減価償却費を多めに計上して800万円以下に圧縮し節税することも可能です。

ただし、企業会計のルールからするとこの任意償却という手段は邪道とみなされてしまいます。

あまりに極端な調整を行うと銀行からの心象が悪くなり、次の融資に差し支える場合もあるため注意しましょう。

2-3 役員報酬を経費計上できるようになる

法人化することで、経費計上できる項目が広がります。その最たる例が、役員報酬。

役員報酬とはその名の通り、会社経営に携わる方々に支払う報酬(給与)のことです。

この役員報酬を支払っている場合は、その報酬金額を経費として損金計上することができます。

例えば現在就業していない両親や配偶者の方に役員報酬として自分の所得を分散させ、その金額を損金計上すれば、適用される税率を下げることができるかもしれません。

その他にも社会保険料の支払いを避けるために親族の方に非常勤役員として報酬を支払うという方法も考えられます。

一方、個人事業主の場合は専従者給与という項目が存在しますが、10万円を超えるような給与を支払う場合には税務調査が入る場合もありますので大きな節税にはなりません。

とは言っても法人の場合、社会通念上妥当と判断されるような報酬額と、税制上節税に繋がる金額の折り合いをつけるのがなかなか難しいと言えます。

例えば簡単な事務的な業務しかしていない役員(家族)に対して、毎月100万円の報酬を支払ったりすれば、税務署から間違いなく指摘を受けてしまいます。

役員報酬の金額は、専門的な知識を有する税理士さんに相談して決めるのが良いでしょう。

2-4 保険を活用した節税ができる

法人には、法人保険というものがあります。

保険なんて支払ったら手元のお金が減ってしまうのでは?と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそうではありません。

  • 全額損金タイプの法人保険・・・支払う保険料の全てを経費として計上できる
  • 1/2損金タイプの法人保険・・・支払う保険料の1/2を経費として計上できる
  • 1/3損金タイプの法人保険・・・支払う保険料の1/3を経費として計上できる

確かに保険に加入することで一時的に手元のお金は少なくなりますが、毎月の保険料は経費計上できる上に、後々「解約返戻金」として戻ってくるのです。

つまり手元のお金を減らすことで課税対象額を減らし節税を行いつつ、保険会社に預金をしているようなものだと考えると良いでしょう。

ただし、解約を行う時期によって解約返戻金の返戻率が変わりますので、一番高率となるようなタイミングを見計らって解約を行う必要があります。

2-5 赤字を最大で9年間繰り越すことができる

赤字を計上してしまった場合に、翌年以降の黒字と相殺することを繰越欠損と言います。

繰越欠損金の計上は、個人・法人を問わず青色申告の届出さえ行なっていれば可能です。

しかしながら、個人の場合は最大3年間しか繰り越せないのに対して、法人は最大で9年間と定められています。

なんと繰越欠損金の期間は法人の方が3倍も長いのです。

例えば「創業当初は不動産の収益パフォーマンスが思わしくなく赤字ばかり計上していたけれど、何年か経って黒字を計上するようになった」という場合などに、この繰越欠損金が役立ちます。

黒字であることは事業者にとってありがたいことですが、やはり気になるのは法人税率です。

この繰越欠損金を計上し黒字と相殺してしまえば、利益圧縮できるので、結果として節税につながります。

ただし9年間の繰越ができるのは2008年4月1日以降の事業年度で発生した赤字が対象ですので、注意するようにしてください。

3 法人化することによるデメリットは?

不動産投資 法人化 デメリット

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法人化することで税制上優遇されるなど、非常にメリットが多いのも事実です。

しかしながら以下のようなデメリットも存在します。

3-1 設立費用がかかる

法人設立する際は、ある程度費用がかかります。

合同会社・株式会社によって金額は異なりますが、合同会社の場合は10万円、株式会社の場合は最低25万円程度が必要です。

内訳は以下のようになっています。

合同会社 株式会社
収入印紙代(電子定款の場合不要) 4万円 4万円
公証人手数料 5万円
定款の謄本手数料 2,000円程度(1ページ250円) 2,000円程度(1ページ250円)
登録免許税 6万円 15万円

資産管理法人程度なら合同会社でも十分でしょう。

合同会社なら設立費用も安く株式会社同様の税制上のメリットを享受することができます。

加えて決算公告の義務もないため、手続き的なコストを抑えられるのも魅力です。

ただし合同会社という組織形態自体があまりメジャーではないため、信用面では株式会社に劣る可能性はあります。

まとめ

いかがでしたか?

初期費用と手続き的な手間さえ惜しまないのであれば、法人化した方が税制面で優遇されることが多いというのが事実です。

ただし、区分所有で運用を行っている方や事業規模の比較的小さい方の場合はしっかりとシュミレーションを行う必要があります。

個人と法人、どちらが最適解なのかは人によって異なるのでご自身の状況に合わせて判断しましょう。

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