不動産投資ローンには商工中金の選択肢も!ポイントを解説!

不動産投資 ローン 商工中金

不動産投資を行う際の借り入れ先、商工中金という選択肢もあることをご存知でしたか?

本日は商工中金に関する基礎知識はもちろん、融資を受ける際のメリットやデメリットに至るまで詳しくご紹介いたします。

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1 商工中金とは何か?

不動産投資 商工中金とは

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政府と民間が共同出資し設立した金融機関

商工中金は、民間と政府が共同出資することで誕生した金融機関です。

正式名称を「商工組合中央金庫」といいます。(※本記事では以下「商工中金」という表記で統一します)

ちなみに商工中金の他に「民間と政府が共同出資して設立」した金融機関は存在しませんので、言わば民間と政府系のサラブレッド的存在と言えます。

商工中金の主たる事業内容は、金融サービスを通じた中小企業・零細企業の自立と成長を支援することです。

そのため貸付業務における主な顧客は、比較的規模の小さな会社に限られています。

以下、商工中金の会社概要まとめです。

名称  株式会社 商工組合中央金庫
設立  昭和11年10月8日
目的  中小企業等協同組合その他主として中小規模の事業者を構成員とする団体及びその構成員に対する金融の円滑化を図るために必要な業務を営むことを目的とする。
本所所在地  〒104-0028
東京都中央区八重洲二丁目10番17号
代表者  関根 正裕
資本金  2,186億円(政府保有株式は1,016億円)
店舗数  国内100店舗・海外4店舗
職員数  3,994人
公式HP  https://www.shokochukin.co.jp/index.html

2 一般的な銀行と商工中金の違いは?

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商工中金は一般的な銀行とは異なり、「民間と政府が共同出資している」という旨は既に説明しました。

それ以外にも、商工中金の場合は融資を受けるにあたり「構成員」としての資格を得る必要があります。

構成員としての資格を得るためには信用金庫や信用組合同様、一定額の「出資」を行わなければいけません。

また融資先も原則として「中小零細企業」を対象としているため、上場企業など大会社は融資対象としていない点も、一般的な銀行と異なる点の一つでしょう。

以下、通常の銀行と商工中金との違いを表にまとめましたので参考にしてください。

 商工中金  銀行
 根拠法  商工組合中央金庫法  銀行法
 目的  中小規模の事業者を構成員とする団体及びその構成員に対する金融の円滑化  金融の円滑のために必要な銀行業務の健全・適切な運営の確保
 業務  預金業務・為替業務・貸付業務等全般  預金業務・為替業務・貸付業務等全般
 融資対象  商工中金に対して出資を行い構成員の資格を有している中小・零細企業に限定  原則として問わない

3 商工中金のメリット

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商工中金の不動産投資ローンのメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 属性評価が高くなくても融資が降りる場合がある
  • 融資対象エリアが非常に広い
  • 金利が比較的低い

3-1 属性評価が高くなくても融資が下りる場合がある

商工中金は、勤務先や年収と言った属性面よりも「賃貸経営を行う資質があるかどうか」という面を重視します。

そのため属性面に自信のない方であっても、融資が下りる可能性があるのです。

ただし、商工中金から融資を受けるためには、事業計画や収支計画など経営者目線でのプランニングと資料作りが不可欠です。

「あまり深い考えはない」「なんとなく不動産投資をやってみたい」位の気構えだとまず融資を受けることは不可能でしょう。

融資担当者に対して、経営者として真摯な姿勢をみせることができるかどうかがポイントとなってきます。

経営者たる資質があると判断されれば、属性などはある程度大目に見てくれるのが商工中金の厳しさであり、魅力なのです。

3-2 融資対象エリアが非常に広い

商工中金の営業エリアは非常に広く、日本全国ほぼ全ての地域を融資対象としています。

その融資対象エリアは、全国に支店を展開しているメガバンクよりも広範で、融資不可能な地域はほぼ存在しないと言っても過言ではありません。

そのため、本人の居住地や購入予定物件の所在地を気にせず融資の申し込みをすることができます。

ただし、もし地方の物件を購入する場合には「どうして都心よりも賃貸需要の少ない地方の物件を購入するのか?」、その理由を具体的かつ合理的に融資担当者に説明する必要があるでしょう。

対象エリアは広いので申し込み自体はしやすいのですが、必ずしも融資が下りることを保証する訳ではない点は注意するようにしてください。

3-3 金利が比較的低い

商工中金は、1.5%〜1.8%という低金利で融資を行なっています。

金利相場は都市銀行で1%台、地方銀行で2%前後ですので、金利だけを見れば大手地銀や都市銀行にも勝るとも劣らない数字です。

もし商工中金からの融資が下りれば、金利面でも大きなアドバンテージとなることは間違いないでしょう。

ただし、金利情勢・融資期間・担保状況よっては変動する場合がありますので、必ずしもこの金利で融資が受けられる訳ではありません。

あくまで参考程度に考えておくようにしてください。

4 商工中金のデメリット

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商工中金は、属性評価が低い方にも貸付を行なってくれるなど比較的門戸の広い印象でした。

しかし、メリットばかりではありません。

商工中金特有のデメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 予め出資を行い構成員になる必要がある
  • “経営者としての資質”を問う厳格さがある
  • 残存耐用年数に対して厳しい

4-1 予め出資を行い構成員になる必要がある

商工中金は一般的な金融機関とは異なり、融資を受けるためには一定額の出資を行い商工中金株主団体の「構成員」になる必要があります。

構成員と表現すると少々わかりにくいかもしれませんが、要するに「商工中金株主団体の株主になってください」ということです。

商工中金の公式ホームページによると、「商工中金株主団体」とは以下のような組合のことを指しているようです。

中小企業等協同組合/事業協同組合・事業協同小組合・火災共済協同組合・信用協同組合・協同組合連合会・企業組合

協業組合

商工組合・同連合会

商店街振興組合・同連合会

生活衛生同業組合・同連合会・生活衛生同業小組合

酒造組合・同連合会・同中央会

酒販組合・同連合会・同中央会

内航海運組合・同連合会

輸出組合・輸入組合

市街地再開発組合

出典 : 商工中金公式ホームページ

ちなみに融資の相談や申し込みの段階では、これらの構成員としての資格を有している必要はありません。実際に融資を受けることが決まった時点で出資を行えば足ります。

このように、構成員になるための手続きを踏まなければいけないという点が多少面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

とは言っても一度出資を行い構成員となってしまえば、以降は出資額に応じた配当金が得られるというメリットもあります。

4-2 “経営者としての資質”を問う厳格さがある

商工中金では、確かに属性評価が低くても融資が下りる可能性があります。

しかしながら、その分、融資を希望する人物が「賃貸経営者としての資質を有しているか?」という点をかなり厳しく評価されます。

事業計画や不動産運用後の収益見通しなど、融資担当者の方を「なるほど!それなら融資を行なっても良いかもしれない。」と納得させることができるような資料を提出する必要があるのです。

さらに、その資料を用いて具体的かつ合理的に説明しなければなりません。

商工中金における融資審査とは、自分の経営者としての資質を定量面と定性面の両方から示す「プレゼンテーション」とも表現できるでしょう。

また商工中金は収益還元評価ですので、事業として成り立つかどうかは特に重要視されます。

入念な準備と、賃貸経営に対する深い知識が必要不可欠なのは間違いありません。

そのため、不動産投資初心者の方が商工中金から融資を受けることはハードルが高いというのが現実です。

4-3 残存耐用年数に対して厳しい

商工中金では、一般的な金融機関よりも耐用年数に対して非常に厳格な姿勢をとっています。

残存耐用年数を大目に見てくれることもありませんし、耐用年数オーバーの場合は融資不可能です。

例えば、築18年の木造物件の場合、耐用年数22年 − 築年数18年 = 残存耐用年数4年なので、最大でも融資期間は4年。

非常に高利回りの物件であっても4年で完済するとなるとキャッシュフローが大変なことになってしまいますので、築古物件購入の際に商工中金を利用するのは現実的ではないでしょう。

そうなると、必然的に新築か築浅の物件を選ぶことになります。

ただし、それでも最大15年が融資期間の上限のため、購入する物件の価格次第では毎月の返済額はかなり多くなるでしょう。

5 商工中金は投資経験者かつ築浅・高利回り物件向き

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以上のようなメリットとデメリットから総合的に判断するに、商工中金は「不動産投資経験者」かつ「築浅の高利回り物件向き」と言えるでしょう。

やはり融資期間が最大15年というのも、ボトルネックになってきそうです。返済計画が甘いと、たちまちキャッシュフローを圧迫してしまいかねません。

融資審査における資料作り全般もハードルになるため、商工中金は不動産投資初心者の方にはなかなか利用しづらいというのが現実でしょう。

まとめ

今回は、商工中金の融資についてご紹介しました。

耐用年数に対する厳しさや融資期間の短さなどを考慮すると、綿密な返済計画を立ててから利用するのが無難と言えそうです。

ただし、しっかりと計画立てて融資を受けることができれば、その金利の低さは運用後の大きな強みとなるでしょう。

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